レッカーの知恵袋
車のエンジンがかからないのはバッテリー上がり?原因や症状別の対処法なども紹介
執筆者プロフィール
川本裕太
関西大学を卒業後、営業職としてキャリアをスタートし、その後システムエンジニアへ転身する。
2023年にはUPSTART株式会社を設立し、メディアサイト『アプデ』を立ち上げる。
『アプデ』では、自動車関係の記事を中心に、今の知識を1ランク・2ランクもアップデートできる情報を発信している。
「車のエンジンがかからない」「いつもどおりスイッチを押しても動かない」といった状況になると、ドライバーなら誰しも焦るものです。
車のエンジンがかからない原因の多くはバッテリー上がりですが、実はそれ以外の故障や単純な操作ミスが潜んでいるケースも少なくありません。
ここでは、原因の見極め方から症状別の対処法まで、専門的な視点で分かりやすく解説します。
この記事を読めば、今の状況を正しく判断し、最適な解決策を見つけられるでしょう。車のエンジンがかからない方、車が古くてそのうちエンジンがかからなくなりそうな方は、ぜひ参考にしてみてください。
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車のエンジンがかからないのはバッテリー上がり・劣化が原因?

車のエンジンがかからない原因として最も多いのは、バッテリーの電圧不足や寿命による劣化です。エンジン始動には「セルモーター」を回すための強力な電力が必要です。しかし、バッテリーが上がっていると十分な電力を供給できなくなります。
ライトの消し忘れや、長期間走行していないことによる放電、氷点下での化学反応の鈍化などが主な要因となります。一般的なバッテリーの寿命は2〜3年程度です。
日常的にできる対策として、定期的な走行による充電と、降車時のライト消し忘れ確認を徹底しましょう。また、寿命を迎える前に気付けるように、電圧チェックと定期的な交換も欠かせません。
バッテリー上がりの前兆として、ヘッドライトが以前より暗く感じたり、パワーウィンドウの開閉スピードが遅くなったりする現象が挙げられます。予兆があることを事前に知っておき、早めの点検と交換を心掛けましょう。
大阪でバッテリー上がりの際に頼れるおすすめの業者は、以下のページで紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
【バッテリー上がり・劣化以外】車のエンジンがかからない原因

バッテリーに問題がない場合でも、機械的な故障や電気系統のトラブルによってエンジンがかからないことがあります。バッテリー以外に考えられる原因を紹介します。
- スターターの故障
- セルモーターの故障
- オルタネーターの故障
- イグニッションスイッチの故障
- スパークプラグの故障
- 電子制御ユニット(ECU)の故障
- 電気系統の故障・ヒューズの断線
- フューエルポンプ(燃料ポンプ)の故障
- スマートキーの電池切れ
- ブレーキペダルの踏み込みが浅い
- ハンドルロックがかかっている
- シフトがPに入っていない
- 燃料が足りない
1つずつ詳しく見ていきましょう。
スターターの故障
スターターはエンジンを始動させるための電動モーターです。スターターに不具合が生じるとエンジンは一切かかりません。長年の使用による内部パーツの摩耗や、電気接点の汚れが主な原因となります。
キーを回したときに反応がなかったり、「カチッ」などの音だけがしたりする場合は、スターターの寿命が疑われます。
セルモーターの故障
セルモーター(スターター)の内部にあるギアが噛み合わなかったり、モーター自体が焼き付いたりすると始動不能に陥ります。
走行距離が10万kmを超えている車や、配送業務などで頻繁に始動・停止を繰り返す車両で発生しやすい故障です。強い衝撃を与えると一時的に動くこともありますが、根本的な解決のためには交換が必要です。
オルタネーターの故障

オルタネーターは走行中に発電をする発電機であり、故障するとバッテリーへの充電が行われません。走行中に充電警告灯が点灯した場合や、バッテリーを新品に替えてもすぐに上がる場合は、発電系統の異常が濃厚です。
発電機内部のブラシ摩耗や、ダイオードの破損が一般的な原因として挙げられます。
イグニッションスイッチの故障
鍵を差し込んで回す、あるいはボタンを押す際のスイッチ接点が摩耗すると、始動信号が伝わりません。電気回路の断線や接触不良により、エンジンだけが反応しない症状が出ることがあります。
スペアキーでも同様の症状が出る場合は、車両側のスイッチ本体の故障が考えられます。
スパークプラグの故障
スパークプラグはガソリンに点火するための火花を飛ばす役割を担っており、汚れたり摩耗したりすると点火できません。
長期間のアイドリングや短距離走行の繰り返しで「かぶり(電極の湿り)」が起きると、火花が飛ばなくなります。定期的に清掃や走行距離に応じた交換が推奨されるため、定期的にメンテナンスすることが大切です。
電子制御ユニット(ECU)の故障

現代の車は、コンピューター(ECU)が燃料噴射や点火時期を緻密に制御しており、この部分が故障するとエンジンはかからなくなります。センサー類の異常を検知して安全のために始動を制限している場合もあります。
専門の診断機を使わなければ原因特定が難しいため、ディーラーなどでの点検が必須となる項目です。
電気系統の故障・ヒューズの断線
過電流から回路を守るためのヒューズが切れていると、特定の回路に電気が流れず始動不可能です。特定の電装品を後付けした際のショートや、配線の経年劣化によるリークが引き金になることがあります。
ヒューズボックスを確認し、切れているヒューズがあれば交換が必要ですが、再発する場合は根本的な漏電調査が必要です。
フューエルポンプ(燃料ポンプ)の故障
燃料タンクからエンジンへガソリンを送るポンプが動かないと、どれだけセルを回しても始動しません。イグニッションをONにした際に後部座席付近から「ウィーン」と動作音が聞こえない場合は、ポンプの固着や断線の可能性があります。
燃料フィルターの詰まりが原因でポンプに過度な負荷がかかることもあります。
スマートキーの電池切れ

近年増えているトラブルの1つが、スマートキーの電池消耗による認証エラーです。電池が切れると車側がキーを認識できず、盗難防止機能(イモビライザー)が働いてエンジンがかかりません。
キーをスタートボタンに直接接触させる、電池交換をするなどの応急処置で始動できる場合があります。
ブレーキペダルの踏み込みが浅い
オートマチック車では、安全のためにブレーキを強く踏まないとエンジンがかからない仕組みになっています。停車中にブレーキを何度も踏んでペダルが硬くなっている場合、自分では踏んでいるつもりでもセンサーが検知していないことがあります。
いつもより意識して強く奥まで踏み込むことで解決するケースが多いミスです。
ハンドルロックがかかっている
盗難防止用のハンドルロックが作動していると、キーが回らなかったりボタンが反応しなかったりします。ハンドルが左右に動かない状態で固定されているときは、ハンドルを左右に小刻みに揺らしながらキーを回す(またはボタンを押す)ことで解除されます。
ハンドルロックは故障ではなく、車に備わっている正常な保護機能のため、焦らず解除しましょう。
シフトがPに入っていない

シフトレバーが「P(パーキング)」または「N(ニュートラル)」以外の位置にあると、エンジンはかかりません。わずかにレバーがずれていただけでも安全装置が作動します。
一度レバーをしっかりとPに入れ直してから、再度始動しましょう。シフトレバーは、意外と見落としやすい初歩的な確認ポイントのひとつです。
燃料が足りない
非常に単純ですが、ガス欠の状態では当然エンジンはかかりません。燃料計がゼロに近い場合や、坂道に駐車していて燃料が吸い上げられない場合などに発生します。
給油ランプが点灯していなくても、極端に燃料が少ない状態での放置はポンプに空気を噛ませるリスクがあるため注意が必要です。
ガス欠になりエンジンがかからなくなった場合のロードサービスの利用方法は、以下のページで解説しています。ぜひ併せてチェックしてみてください。
車のエンジンがかからない!症状別の対処法

エンジンがかからない際の異音や挙動を確認することで、故障箇所を特定し適切な対処が可能です。
音や電気系統の反応は車が発する「SOS」サインです。これを見極めることで、故障原因を迅速に特定できます。
ここからは、以下の症状別に原因を紹介します。
- カチカチ音がするけれどエンジンがかからない
- キュルキュル音がするけれどエンジンがかからない
- セルモーターは回るけれどエンジンがかからない
- 電気はつくけれどエンジンがかからない
- 電気もつかない
- 赤いランプ(警告灯)が点灯している
- カラカラ・ウィーンなどの異音がする
- うんともすんともいわない
それぞれ詳しく見ていきましょう。
カチカチ音がするけれどエンジンがかからない
カチカチ音は、セルモーターを回すのにバッテリーの電圧が不十分な際に起こりやすいです。カチカチなどの音は、電磁スイッチが作動しようとしているものの、電力が足りずモーターが回転できない状態を指します。
ジャンピングスタートで電力を補うか、寿命になってしまったバッテリー本体を交換することで解決します。
キュルキュル音がするけれどエンジンがかからない
キュルキュル音は、セルモーターは回っているものの、点火に至らない状態です。バッテリーの電圧が弱まっているか、燃料ポンプの不具合、スパークプラグの汚れなどが原因として考えられます。
数回試しても始動しない場合は、無理をせず専門家へ相談しましょう。
セルモーターは回るけれどエンジンがかからない

「キュルキュル」と勢いよく回るのにかからない場合、ガソリンがエンジンに届いていないか、火花が飛んでいない可能性が高いです。
ガス欠ではないか、あるいはイモビライザー(盗難防止装置)の認証エラーが起きていないかを確認してみてください。スマートキーの電池が切れている場合も、同じ症状が出ることがあります。
電気はつくけれどエンジンがかからない
ライトやオーディオは作動するのにエンジンが始動しない場合、スターターモーター本体の故障や、シフトレバーが「P」に入っていないなどの操作ミスが疑われます。
また、バッテリーが弱っていても、電装品を動かす程度の電力は残っている場合があるため注意が必要です。まずは、Pレンジの確認と、ブレーキを強く踏み直すことを試してみてください。
電気もつかない
車内の照明やインパネのランプが一切点灯しない場合は、バッテリーが完全に放電しているか、接続部の緩みが考えられます。また、メインヒューズが断線している際も同様の症状が発生します。
この状態では自力での回復は難しいため、ロードサービスを呼ぶことが解決策です。
赤いランプ(警告灯)が点灯している

メーターパネルに赤いアイコンが表示されている場合、エンジン油圧の低下や充電系統(オルタネーター)の異常を示しています。バッテリーマークが赤く光っている場合は、走行中に発電ができていない証拠です。
そのまま無理に始動を試みると重大な故障につながる恐れがあるため、すぐに運転をストップしましょう。
カラカラ・ウィーンなどの異音がする
始動時に「カラカラ」や「ウィーン」などの高い音がする場合、セルモーターのギアの噛み合わせ不良や、ベルト類の滑りが疑われます。
内部パーツが物理的に摩耗・破損している可能性が高く、自然に直ることはありません。異音を放置すると他のエンジン部品を傷めるリスクがあるため、早急な修理が必要です。
うんともすんともいわない
キーを回してもボタンを押しても無反応な場合、バッテリーの完全放電、あるいはイグニッションスイッチの故障が疑われます。
まれにハンドルロックが強くかかっていてスイッチが反応しないこともあるため、ハンドルを左右に揺らしながら試す価値はあります。それでも反応がない場合は、電気系統に重大な不具合が発生している可能性があります。
車のエンジンがかからないならロードサービスやJAFへ連絡しよう

自力での解決が難しいと感じたら、無理をせずプロのロードサービスやJAFに連絡するのが最も確実で安全な方法です。
車のエンジンがかからないトラブルに対し、知識のないまま無理な操作を繰り返すと、エンジンや電装系に二次的なダメージを与え、修理費用が高額になるリスクがあります。
プロのロードサービスであれば、現場でのジャンプスタートやレッカー移動など、状況に応じた迅速な対応が可能です。任意保険に付帯しているロードサービスを利用すれば、多くの場合無料で駆けつけてくれます。
トラブルを最小限に抑えるためにも、まずは自分が加入している保険内容を確認し、専門家の知恵を借りることを検討してみてください。
最近ではGPSを利用したアプリでの救援要請も普及しており、見知らぬ土地でのトラブルでも位置情報を正確に伝えられるようになっています。
車が故障し、レッカーを利用する場合の流れは以下のページで詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
車のエンジンがかからないトラブルならクルマのレスキュー隊にお任せ

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まとめ

この記事では、車のエンジンがかからない原因やバッテリー上がりだった場合の対処法、それ以外が原因だった場合の対処法を紹介しました。
車のエンジンがかからない場合、原因はバッテリー上がりから操作ミス、機械的な故障まで多岐にわたります。まずは、音や電気の状態を確認し、本記事で紹介したチェックリストを参考に落ち着いて対処することが大切です。
どうしても解消しない場合は、安全のためにも早めにロードサービスなどのプロへ依頼しましょう。日頃からの定期点検を心がけ、突然のトラブルに備えておくことが快適なカーライフへの近道です。
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